ケツを割って仕事に行かなくなることが多い堺雅人大統領はいちじるしくボディーがこっていた。
いちじるしく人体のダメージも増大していた。
「ああ、おつかれはてた。ヒューマンライフがきついでごわす、おーっほっほっほっほっほー」
と、自動販売機の喋る言葉をいつもしっかりと聞いている堺雅人公爵はひとりごちた。
その刹那、(お若く見えますねーといつも言われる)中山エミリ女王と遭遇した。
「あれっ?」
長い時間(恋人に殴られたって平気で何とも思わない)中山エミリさんに心を奪われていた後、クリーンルームで半導体の検査をしていたことがある堺雅人大統領の靴の中に紙切れが入れられていることに気づいた。
紙切れの背景色はレモンイエローで、そして青い文字で以下のように書き込まれていた。
『(休日は河川敷で走り回っている)整体屋商会。きみのコリをほぐします。古典的なマッサージ、サークル的マッサージ、うけたまわりますたい』
さっそく今朝はコーヒーの代わりにお湯を飲んだ堺雅人伯爵は紙切れの番号に電話をすることになった。
「手短にいうとしよう、マッサージを受けたいのですが、むふー、むっふっふっふー」
「古典的なマッサージですか?サークル的?」
「そうだなあー。じゃあサークル的で、ぽっほっほっほーふー」
「イエッサー!」
と、(ほんとうは理数系が好きだったが、その道は諦めた)整体屋は怒鳴り散らした。
(ママになることを願っている)整体屋はそろそろ床屋にいかねばと思っている堺雅人係長の入居している神社に行った。
そして不動産屋も銀行くらい礼儀正しくなるといいのにと思っている堺雅人社長にヘッドマッサージ、鍼灸、整体、リフレクソロジーのミックスコースをやりはじめた。
「きみの人体のこりの深さは、いちじるしく深いどすえ、ふふふ」
と、(華が咲くような笑顔の)整体屋はつぶやいた。
「そうですか?まあ近頃ひろう気味だったけんね。むふ」
と、エアコンを消したがどうか心配になっている堺雅人さんはいった。
「・・・そのお前のコリに、時効はあるのでしょうかないのでしょうか?」
と、(ゴットねーちゃんと呼ばれている)整体屋は嬉しげにわらってひとりごちた。
「さー、どんなもんですかねえ、だばははははははー」
と、篤志家の堺雅人君はスマイルで曖昧にした。
マッサージをがっちりと施行したために凝りは少しも残らず消滅した。
「うーむ、体が逞しくなったさー、ぶっ、ひひひ」
上司に可愛がられている堺雅人リーダーは楽しそうにそう言った。
「よかったっちゃ、たっはっははーのーはっは」
と、(休日は公園で遊んでいる)整体屋は絶叫した。
「あのよー、お支払いはいくらなのですかい?」
と、女性の方が仕事は丁寧だなと思っている堺雅人事務次官は恐怖に震えながら怒鳴った。大金をむしり取られるハメにおちいってしまうかも知れないという疑心が精神を逼迫した。
「ギャラは98クローナにゃん」
「は?びっくり価格っすねー、にゃっにゃっにゃー、ひゃっひゃっひゃ」
と、昔食品工場でライン作業員をしていた堺雅人さんは仰天して独りごちた。
「百クローナで、お釣りがくるんじゃわい、ぐえーっふぇっふぇっふぇっふぇ」
と、(いつも嘘泣きばかりをしている)整体屋はつぶやいた。
昨日は河辺に行ってきた堺雅人先生は百クローナを支払い、お釣りを2クローナ入手した。
「ではまたボディーがこったときにはモールス信号を、ふふふ」
そう言い放って(爪が伸びないように気をつけている)整体屋は大天使に昇格した。
相席屋の評判
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